新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 811番
逢ふことも
逢うことも今はない、泣き寝の夢でなくて、いつまたあなたを見ることができるだろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕一条院がお亡くなりになったので、そのことばかりを恋い嘆いておられた時に、夢にほのかにお見えになったので。
逢うことも今はない、泣き寝の夢でなくて、いつまたあなたを見ることができるだろう。
意訳
今はもう、お逢いすることもできない。泣きながら寝入った夢の中でなければ、いつまたあなたのお姿を見ることができるでしょう。
語釈・文法注
- なきね
- 「無き」と「泣き寝」を掛ける。
和歌
- 作者
- 上東門院(じょうとうもんいん) 988–1074
藤原彰子。藤原道長の娘。一条天皇の中宮で、後一条・後朱雀天皇の母。紫式部・和泉式部らが仕えた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・811番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「一條院かくれ給ひにければ、其御事をのみ戀ひ嘆き給ひて、夢にほのかに見え給ひければ」(一条院がお亡くなりになったので、そのことばかりを恋い嘆いておられた時に、夢にほのかにお見えになったので)。
修辞
- 掛詞
- 「なき」に「無き」と「泣き」。
解説
上東門院の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、146頁(コマ83)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日