古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 798番

故鄕を

源雅実(みなもとのまさざね)

古里と別れた秋を数えると、八年になった。有明の月よ。

作者
久我太政大臣(源雅実)
  1. 1藤原ふぢはら藤原ふぢはらふじわら定通さだみち定通さだみちさだみち身み身みみまかりてまかりてまかりて後のち後のちのち、、、月つき月つきつきあかきあかきあかき夜よ夜よよ、、、人ひと人ひとひとののの夢ゆめ夢ゆめゆめににに殿上てんじやう殿上てんじやうてんじょうになむになむになむ侍はべ侍はべはべるとてよみけるるとてよみけるるとてよみける歌うた歌うたうた詞書
  2. 2故鄕ふるさと故鄕ふるさとふるさとををを初句
  3. 3別わか別わかわかれしれしれし秋あき秋あきあきををを二句
  4. 4數かぞ數かぞかぞふればふればうれば三句
  5. 5八や八ややとせになりぬとせになりぬとせになりぬ四句
  6. 6有明ありあけ有明ありあけありあけののの月つき月つきつき結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕藤原定通が亡くなった後、月の明るい夜、人の夢の中で、殿上にいますといって詠んだ歌。

古里と別れた秋を数えると、八年になった。有明の月よ。

意訳

古里に別れを告げたあの秋から数えると、もう八年になった。有明の月は、昔と変わらず照らしている。

語釈・文法注

殿上
清涼殿の殿上の間。

和歌

作者
源雅実(みなもとのまさざね) 1059–1127
源顕房の子。太政大臣に至った。久我家の祖。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・798番
歌体
短歌
状況
詞書「藤原定通身まかりて後、月あかき夜、人の夢に殿上になむ侍るとてよみける歌」(藤原定通が亡くなった後、月の明るい夜、人の夢の中で、殿上にいますといって詠んだ歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

定通の霊が詠んだとされる歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、143頁(コマ81)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日