古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 780番

別れけむ

大弐三位(藤原賢子)(だいにのさんみ)

別れたという名残の袖の涙も乾かないのに、さらに置き加わるのだろうか、秋の夕露は。

作者
一條院御歌(大弐三位(藤原賢子))
  1. 1秋あき秋あきあきののの頃ころ頃ころころ、、、稚をさな稚をさなおさなききき子こ子ここにおくれたるにおくれたるにおくれたる人ひと人ひとひとににに詞書
  2. 2別わか別わかわかれけむれけむれけむ初句
  3. 3なごりのなごりのなごりの袖そで袖そでそでももも二句
  4. 4乾かわ乾かわかわかぬにかぬにかぬに三句
  5. 5置お置おおきやきやきや添そ添そそふらむふらむうらむ四句
  6. 6秋あき秋あきあきののの夕ゆふ夕ゆふゆう露つゆ露つゆつゆ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕秋のころ、幼い子に先立たれた人に。

別れたという名残の袖の涙も乾かないのに、さらに置き加わるのだろうか、秋の夕露は。

意訳

お子さんと別れた悲しみの涙で、袖もまだ乾かないでしょうに。そこへさらに、秋の夕露が置き加わることでしょう。

語釈・文法注

置きや添ふらむ
置き加わるのだろうか。

和歌

作者
大弐三位(藤原賢子)(だいにのさんみ) 999?–1082?
紫式部の娘。後冷泉天皇の乳母となり、夫高階成章が大宰大弐となったことから大弐三位と呼ばれた。藤原定頼らとの贈答歌が多い。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・780番
歌体
短歌
状況
詞書「秋の頃、稚き子におくれたる人に」(秋のころ、幼い子に先立たれた人に)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

大弐三位の歌とされる。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、139頁(コマ79)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日