古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 776番

思ひきや

上東門院(じょうとうもんいん)

思っただろうか。はかなく置いた袖の上の露を、形見として身にかけることになろうとは。

作者
上東門院
  1. 1御おほん御おほんおおんかへしかへしかえし詞書
  2. 2思おも思おもおもひきやひきやいきや初句
  3. 3はかなくおきしはかなくおきしはかなくおきし二句
  4. 4袖そで袖そでそでののの上うへ上うへうえののの三句
  5. 5露つゆ露つゆつゆををを形見かたみ形見かたみかたみににに四句
  6. 6かけむものとかけむものとかけむものとははは結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕お返し。

思っただろうか。はかなく置いた袖の上の露を、形見として身にかけることになろうとは。

意訳

思いもしなかった。唐衣の袖の上にはかなく置いていた露を、あの人の形見として身にかけることになろうとは。

語釈・文法注

思ひきや
思っただろうか、いや思わなかった。
かけむ
露を「掛け」、衣を「掛け(着)」る。

和歌

作者
上東門院(じょうとうもんいん) 988–1074
藤原彰子。藤原道長の娘。一条天皇の中宮で、後一条・後朱雀天皇の母。紫式部・和泉式部らが仕えた。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・776番
歌体
短歌
状況
詞書「御かへし」(お返し)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
倒置
倒置。

解説

上東門院(藤原彰子)の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、138頁(コマ79)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日