新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 769番
あやめ草
菖蒲草を、誰に偲べといって植えておいて、蓬の根もとの露と消えてしまったのだろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕幼い子が亡くなった時、その子が植えておいた菖蒲を見て詠みました歌。
菖蒲草を、誰に偲べといって植えておいて、蓬の根もとの露と消えてしまったのだろう。
意訳
あの子は、誰に自分を偲んでほしいと思って、この菖蒲を植えておいたのだろう。自分は蓬の根もとに置く露のように、はかなく消えてしまって。
語釈・文法注
- 蓬がもと
- 蓬の生えた所。墓所をいう。
和歌
- 作者
- 高陽院木綿四手(かやのいんのゆうしで) 生没年未詳(十二世紀)
高陽院(藤原泰子。鳥羽天皇の皇后)に仕えた女房。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・769番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「稚き子の亡せにけるが、植ゑおきたりける菖蒲を見てよみ侍りける」(幼い子が亡くなった時、その子が植えておいた菖蒲を見て詠みました歌)。
解説
高陽院木綿四手の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、136頁(コマ78)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日