新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 764番
誰もみな
誰もみな、花の都に散ってしまって、ひとり時雨に濡れている秋の山里よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕長年連れ添っていた妻が亡くなって、四十九日が終わっても、なお山里にこもって詠みました歌。
誰もみな、花の都に散ってしまって、ひとり時雨に濡れている秋の山里よ。
意訳
四十九日が終わり、一緒にこもっていた人々はみな、花のように散って都へ帰ってしまった。私ひとりが残って、時雨のように涙を流している秋の山里よ。
語釈・文法注
- 四十九日
- 死後四十九日目の法要。
- しぐるる
- 時雨が降る。涙を流す意を掛ける。
和歌
- 作者
- 藤原顕輔(ふじわらのあきすけ) 1090–1155
藤原顕季の子で、清輔の父。崇徳院の命で六番目の勅撰集『詞花和歌集』を撰んだ。六条藤家の歌学を確立した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・764番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「年頃住み侍りける女の身死りにける四十九日はてゝ猶山里に籠り居てよみ侍りける」(長年連れ添っていた妻が亡くなって、四十九日が終わっても、なお山里にこもって詠みました歌)。
修辞
- 体言止め
- 体言止め。
解説
顕輔の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、135頁(コマ77)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日