新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 763番
花見むと
花を見ようと植えた人もいない宿の桜は、去年の春に咲けばよかったのに。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕人が桜を植えておいて、その年の四月に亡くなってしまった、その翌年、初めて花が咲いたのを見て。
花を見ようと植えた人もいない宿の桜は、去年の春に咲けばよかったのに。
意訳
花を見ようと桜を植えた人は、もうこの世にいない。この宿の桜よ、どうせなら、あの人がまだ生きていた去年の春に咲いてくれればよかったのに。
語釈・文法注
- まし
- 〜すればよかったのに。
和歌
- 作者
- 大江嘉言(おおえのよしとき) ?–1010
大江仲宣の子。対馬守として任地で没した。中古三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・763番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「人の櫻を植ゑ置きて、其年の四月なくなりにける又の年、初めて花咲きたるを見て」(人が桜を植えておいて、その年の四月に亡くなってしまった、その翌年、初めて花が咲いたのを見て)。
解説
嘉言の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、135頁(コマ77)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日