新古今和歌集 巻第七 賀歌 707番
高き屋に
高い楼に登って見ると、煙が立っている。民のかまどは、にぎわってきたことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕貢ぎ物を免除されて、国が豊かになったのをご覧になって。
高い楼に登って見ると、煙が立っている。民のかまどは、にぎわってきたことだ。
意訳
高殿に登って国を見わたすと、家々から煙が立ちのぼっている。民の暮らしは豊かになり、かまどもにぎわうようになった。
語釈・文法注
- 高き屋
- 高殿。
- 民の竈
- 民の家のかまど。暮らし向きを表す。
- にぎはふ
- 豊かになる。
和歌
- 作者
- 仁徳天皇(にんとくてんのう) 伝説上の天皇
第十六代天皇とされる。応神天皇の皇子。民の窮乏を知って課役を三年間免じたという聖帝の伝えがある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第七・賀歌・707番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「みつぎ物ゆるされて國富めるを御覽じて」(貢ぎ物を免除されて、国が豊かになったのをご覧になって)。
解説
仁徳天皇の歌とされ、巻第七(賀歌)の巻頭歌。民家の炊煙が立たないのを見て三年間課役を免じ、のち煙が満ちたのを喜んだという『日本書紀』の伝えにもとづく。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、124頁(コマ72)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日