新古今和歌集 巻第六 冬歌 703番
石走る
石の上を激しく流れる初瀬川の浪を枕にするように、早くも年が暮れてしまったことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕入道前関白が百首歌を詠ませました時、「歳暮」の心を詠んで贈った歌。
石の上を激しく流れる初瀬川の浪を枕にするように、早くも年が暮れてしまったことだ。
意訳
石の上をほとばしり流れる初瀬川の浪が速いように、早くも今年が暮れてしまった。
語釈・文法注
- いしはしる
- 石の上を激しく流れる。
- 初瀬の川
- 大和国の川。
和歌
- 作者
- 藤原実定(ふじわらのさねさだ) 1139–1191
右大臣藤原公能の子で、藤原俊成の甥。左大臣に至った。後徳大寺左大臣と呼ばれる。管絃にもすぐれ、『平家物語』には福原遷都の後に旧都を訪ねる逸話がある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・703番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「入道前關白百首歌よませ侍りける時、歲暮の心をよみつかはしける」(入道前関白が百首歌を詠ませました時、「歳暮」の心を詠んで贈った歌)。
修辞
- 序詞
- 「石走る初瀬の川のなみ枕」が「早く」を導く。
解説
実定の歌。入道前関白は九条兼実。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、122〜123頁(コマ71)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日