古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 697番

昔思ふ

西行法師(さいぎょうほうし)

昔を思う庭に、浮き木を積んでおいて、かつて見た世にも似ない年の暮れよ。

作者
西行法師
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2昔むかし昔むかしむかし思おも思おもおもふふう初句
  3. 3庭には庭にはにわにににうきうきうき木き木ききををを二句
  4. 4積つ積つつみおきてみおきてみおきて三句
  5. 5見み見みみししし世よ世よよにもにもにも似に似ににぬぬぬ四句
  6. 6年とし年としとしののの暮くれ暮くれくれかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

昔を思う庭に、浮き木を積んでおいて、かつて見た世にも似ない年の暮れよ。

意訳

昔を思い出す庭に、薪にする流木を積んでおいた。かつての華やかな暮らしとは似ても似つかない、わびしい年の暮れだ。

語釈・文法注

浮き木
水に浮いて流れる木。流木。「憂き」を響かせる。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・697番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

西行の歌。底本は第四句を「見し世にも似ぬ」とするが、「見しにもあらぬ」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、121〜122頁(コマ70)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日