古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 699番

年の明けて

慈円(じえん)

年が明けて、つらいこの世の夢が覚めるのならば、暮れるとしても今日は、いやだと思わないだろうに。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1年とし年としとしののの明あ明ああけてけてけて初句
  2. 2憂世うきよ憂世うきようきよののの夢ゆめ夢ゆめゆめののの二句
  3. 3さむべくばさむべくばさむべくば三句
  4. 4暮く暮くくるともけふるともけふるともきょうははは四句
  5. 5厭いと厭いといとははわざらましざらましざらまし結句

引用の仕方

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現代語訳

年が明けて、つらいこの世の夢が覚めるのならば、暮れるとしても今日は、いやだと思わないだろうに。

意訳

年が明けることで、このつらい世の迷いの夢が覚めるのなら、今年が暮れていく今日を、いやだとは思わないだろうに。

語釈・文法注

浮世の夢
つらいこの世の迷い。
ざらまし
〜しないだろうに。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・699番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

字余り
初句。
反実仮想
反実仮想。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、122頁(コマ71)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日