古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 693番

へだて行く

俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ))

遠ざかっていく昔の面影を暗くかき曇らせて、雪とともに降り古びてしまった年の暮れよ。

詞書
「年の暮によみ侍りける」(前の歌と同じ詞書)
作者
皇太后宮大夫俊成女(俊成女(藤原俊成女))
  1. 1へだてへだてへだて行ゆ行ゆゆくくく初句
  2. 2世々よよ世々よよよよののの面影おもかげ面影おもかげおもかげ二句
  3. 3かきくらしかきくらしかきくらし三句
  4. 4雪ゆき雪ゆきゆきとととふりぬるふりぬるふりぬる四句
  5. 5年とし年としとしののの暮くれ暮くれくれかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

遠ざかっていく昔の面影を暗くかき曇らせて、雪とともに降り古びてしまった年の暮れよ。

意訳

年月が隔たるにつれて遠ざかっていく昔の人々の面影。それを暗くかき曇らせるように雪が降り、私も年老いて、また年の暮れを迎えた。

語釈・文法注

世々
多くの年月。
ふりぬる
「降りぬる」と「古りぬる」を掛ける。

和歌

作者
俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ)) 1171?–1254?
藤原俊成の孫で、養女となった。源通具の妻。後鳥羽院に仕え、千五百番歌合などで活躍した。余情に富む妖艶な歌風で、新古今時代を代表する女性歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・693番
歌体
短歌
状況
詞書「年の暮によみ侍りける」(年の暮れに詠みました歌)。

修辞

掛詞
「ふり」に「降り」と「古り」。
体言止め
体言止め。

解説

俊成女の歌。底本は第四句を「雪とふりぬる」とするが、「雪にふりぬる」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、121頁(コマ70)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日