新古今和歌集 巻第六 冬歌 690番
日かずふる
日数を重ねて降る雪の、雪げにまさる炭竈の煙も寂しい、大原の里よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕百首歌を献上した時の歌。
日数を重ねて降る雪の、雪げにまさる炭竈の煙も寂しい、大原の里よ。
意訳
何日も雪が降り続いている。その雪げの空にもまして立ちのぼる炭焼き竈の煙も寂しげな、大原の里よ。
語釈・文法注
- 雪げ
- 雪の降りそうな気配。または雪どけ。
- 炭竈
- 炭を焼く竈。大原は炭焼きで知られた。
和歌
- 作者
- 式子内親王(しょくしないしんのう) ?–1201
後白河天皇の皇女。賀茂の斎院を務めた。藤原俊成に和歌を学び、内に秘めた激しい情を静かな調べで詠んだ。『新古今和歌集』に女性歌人として最も多い四十九首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・690番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「百首の歌奉りし時」(百首歌を献上した時の歌)。
修辞
- 掛詞
- 「ふる」に「経る」と「降る」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
式子内親王の歌。底本は第四句を「煙もさびし」とするが、「煙もさむし」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、120頁(コマ70)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日