古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 683番

この頃は

後鳥羽院(ごとばいん)

このごろは、花も紅葉も枝にない。しばらくは消えないでくれ、松の白雪よ。

作者
太上天皇(後鳥羽院)
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうたののの中なか中なかなかににに詞書
  2. 2このこのこの頃ごろ頃ごろごろははは初句
  3. 3花はな花はなはなももも紅葉もみぢ紅葉もみぢもみじももも二句
  4. 4枝えだ枝えだえだになしになしになし三句
  5. 5暫しば暫しばしばしなしなしな消き消ききえそえそえそ四句
  6. 6松まつ松まつまつののの白雪しらゆき白雪しらゆきしらゆき結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕百首歌の中で。

このごろは、花も紅葉も枝にない。しばらくは消えないでくれ、松の白雪よ。

意訳

今は、春の花も秋の紅葉も、枝には何も残っていない。せめて松に積もった白雪だけは、しばらく消えないでおくれ。

語釈・文法注

な〜そ
〜しないでくれ。

和歌

作者
後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・683番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌の中に」(百首歌の中で)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

後鳥羽院の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、119頁(コマ69)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日