古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 656番

さゞ浪や

藤原忠通(ふじわらのただみち)

さざ浪の寄せる志賀の唐崎では風が冷たく冴えて、比良の高嶺に霰が降っている。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
法性寺入道前關白太政大臣(藤原忠通)
  1. 1さゞさゞさざ浪なみ浪なみなみややや初句
  2. 2志賀しが志賀しがしがのからのからのから崎さき崎さきさき二句
  3. 3風かぜ風かぜかぜ冴さ冴ささえてえてえて三句
  4. 4比良ひら比良ひらひらののの高嶺たかね高嶺たかねたかねににに四句
  5. 5霰あられ霰あられあられふるなりふるなりふるなり結句

引用の仕方

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現代語訳

さざ浪の寄せる志賀の唐崎では風が冷たく冴えて、比良の高嶺に霰が降っている。

意訳

志賀の唐崎では、湖を渡る風が冷たく冴えている。向こうの比良の高嶺には、霰が降っているようだ。

語釈・文法注

さざなみや
「志賀」の枕詞。
志賀の唐崎
琵琶湖の西岸。
比良の高嶺
琵琶湖西岸の比良山。

和歌

作者
藤原忠通(ふじわらのただみち) 1097–1164
関白藤原忠実の子で、兼実・慈円の父。鳥羽・崇徳・近衛・後白河の四代にわたって摂政・関白を務めた。保元の乱では後白河天皇方についた。書にもすぐれ、法性寺流の祖とされる。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・656番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

枕詞
「さざなみや」。

解説

忠通の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、115頁(コマ67)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日