古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 599番

たえ〴〵に

寂蓮法師(じゃくれんほうし)

とぎれとぎれに、里を分けて照らす月の光よ。時雨を送ってくる夜半の群雲によって。

作者
寂蓮法師
  1. 1五十首ごじつしゆ五十首ごじつしゆごじっしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき詞書
  2. 2たえ〴〵にたえ〴〵にたえだえに初句
  3. 3里さと里さとさとわくわくわく月つき月つきつきののの二句
  4. 4光ひかり光ひかりひかりかなかなかな三句
  5. 5時雨しぐれ時雨しぐれしぐれをををおくるおくるおくる四句
  6. 6夜半よは夜半よはよわののの村雲むらくも村雲むらくもむらくも結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕五十首歌を献上した時の歌。

とぎれとぎれに、里を分けて照らす月の光よ。時雨を送ってくる夜半の群雲によって。

意訳

夜半の群雲が時雨を運んでいく。その雲の切れ間から、月の光がとぎれとぎれに、照らす里と照らさない里とを分けている。

語釈・文法注

里わく
里を分ける。ある里は照らし、ある里は照らさない。

和歌

作者
寂蓮法師(じゃくれんほうし) 1139?–1202
俗名は藤原定長。藤原俊成の甥で養子となったが、定家が生まれると出家した。『新古今和歌集』の撰者に選ばれたが、完成前に没した。「三夕の歌」の一首「さびしさはその色としもなかりけり」で知られる。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・599番
歌体
短歌
状況
詞書「五十首の歌奉りし時」(五十首歌を献上した時の歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

寂蓮の歌。底本は第四句を「時雨をおくる」とするが、「時雨をかくる」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、105頁(コマ62)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日