新古今和歌集 巻第六 冬歌 590番
世にふるは
この世に生きるのは苦しいものなのに、槙の屋の上を、たやすく過ぎていく初時雨よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕千五百番歌合で、冬の歌。
この世に生きるのは苦しいものなのに、槙の屋の上を、たやすく過ぎていく初時雨よ。
意訳
この世に生きていくのはこんなに苦しいのに、初時雨は槙の板屋をさっと降って、たやすく過ぎていく。
語釈・文法注
- 世にふる
- 世に生きる。「ふる」に「経る」と「降る」を掛ける。
和歌
- 作者
- 二条院讃岐(にじょういんのさぬき) 1141?–1217?
源頼政の娘。二条天皇に仕え、のち後鳥羽院の中宮宜秋門院に仕えた。「沖の石の讃岐」と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・590番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「千五百番歌合に、冬の歌」(千五百番歌合で、冬の歌)。
修辞
- 掛詞
- 「ふる」に「経る」と「降る」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
讃岐の歌。二条院讃岐の代表作の一つで、宗祇の「世にふるもさらに時雨の宿りかな」の本歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、104頁(コマ62)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日