古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 584番

折こそあれ

二条院讃岐(にじょういんのさぬき)

ちょうどその時に、もの思いしながら眺める空にかかる浮雲が、私の袖と一緒になって、時雨を降らせている。

作者
二條院讃岐(二条院讃岐)
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしにりしにりしに詞書
  2. 2折をり折をりおりこそあれこそあれこそあれ初句
  3. 3ながめにかゝるながめにかゝるながめにかかる二句
  4. 4浮雲うきぐも浮雲うきぐもうきぐもののの三句
  5. 5袖そで袖そでそでもひとつにもひとつにもひとつに四句
  6. 6打う打ううちちち時雨しぐれ時雨しぐれしぐれつゝつゝつつ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕百首歌を献上した時の歌。

ちょうどその時に、もの思いしながら眺める空にかかる浮雲が、私の袖と一緒になって、時雨を降らせている。

意訳

もの思いに沈んで空を眺めている、ちょうどその時、浮雲が時雨を降らせはじめた。私の袖も涙で濡れて、空と同じように時雨れている。

語釈・文法注

折こそあれ
ちょうどその時に。
ながめ
「眺め」と「長雨」を掛ける。

和歌

作者
二条院讃岐(にじょういんのさぬき) 1141?–1217?
源頼政の娘。二条天皇に仕え、のち後鳥羽院の中宮宜秋門院に仕えた。「沖の石の讃岐」と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・584番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌奉りしに」(百首歌を献上した時の歌)。

修辞

掛詞
「ながめ」に「眺め」と「長雨」。

解説

讃岐の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、103頁(コマ61)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日