古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 582番

時雨の雨

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

時雨の雨が絶え間なく降るので、槙の葉も抗いきれずに色づいてしまった。

作者
人麿(柿本人麻呂)
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2時雨しぐれ時雨しぐれしぐれののの雨あめ雨あめあめ初句
  3. 3まなくしふればまなくしふればまなくしふれば二句
  4. 4槇まき槇まきまきののの葉は葉ははももも三句
  5. 5爭あらそ爭あらそあらそひかねてひかねていかねて四句
  6. 6色いろ色いろいろづきにけりづきにけりづきにけり結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

時雨の雨が絶え間なく降るので、槙の葉も抗いきれずに色づいてしまった。

意訳

時雨の雨がひっきりなしに降るので、常緑の槙の葉までが、抗いきれずに色づいてしまった。

語釈・文法注

しふれば
「し」は強意の助詞。

和歌

作者
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 生没年未詳(七世紀後半〜八世紀初め)
持統・文武天皇の時代の宮廷歌人。『万葉集』を代表する歌人で、長歌・短歌ともにすぐれ、のちに「歌聖」とあがめられた。平安時代には人麻呂の作と伝える歌が多く、新古今集にもその名で多くの歌が入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・582番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

人麿の歌とされる。もとは『万葉集』巻第十の作者未詳歌(2196番)。前の後鳥羽院の歌の本歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、102頁(コマ61)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日