古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 581番

深みどり

後鳥羽院(ごとばいん)

深い緑も、時雨に抗いかねて、どうなるのだろう。絶え間なく時雨が降る、布留の神杉は。

作者
太上天皇(後鳥羽院)
  1. 1冬ふゆ冬ふゆふゆののの歌うた歌うたうたののの中なか中なかなかににに詞書
  2. 2深ふか深ふかふかみどりみどりみどり初句
  3. 3あらそひかねてあらそひかねてあらそいかねて二句
  4. 4いかならむいかならむいかならむ三句
  5. 5間ま間ままなくなくなく時雨しぐれ時雨しぐれしぐれののの四句
  6. 6ふるのふるのふるの神かみ神かみかみ杉すぎ杉すぎすぎ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕冬の歌の中で。

深い緑も、時雨に抗いかねて、どうなるのだろう。絶え間なく時雨が降る、布留の神杉は。

意訳

絶え間なく時雨が降る布留の神杉。常緑の深い緑も、紅葉させようとする時雨に抗いきれず、どうなってしまうのだろうか。

語釈・文法注

ふる
「降る」と石上の「布留」を掛ける。
神杉
神社の神木の杉。

和歌

作者
後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・581番
歌体
短歌
状況
詞書「冬の歌の中に」(冬の歌の中で)。

修辞

掛詞
「ふる」に「降る」と「布留」。
本歌取り
次の人麿の歌をふまえる。
体言止め
体言止め。

解説

後鳥羽院の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、102頁(コマ61)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日