古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 510番

秋風に

具平親王(ともひらしんのう)

秋風に萎れる野辺の花よりも、虫の声のほうがひどく枯れてしまったことよ。

作者
中務卿具平親王(具平親王)
  1. 1枯か枯かかれれれ行ゆ行ゆゆくくく野邊のべ野邊のべのべのきりぎりすのきりぎりすのきりぎりすををを詞書
  2. 2秋あき秋あきあき風かぜ風かぜかぜににに初句
  3. 3しをるゝしをるゝしおるる野邊のべ野邊のべのべののの二句
  4. 4花はな花はなはなよりもよりもよりも三句
  5. 5蟲むし蟲むしむしのねいたくのねいたくのねいたく四句
  6. 6枯か枯かかれにけるかなれにけるかなれにけるかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕枯れていく野辺のこおろぎを詠んだ歌。

秋風に萎れる野辺の花よりも、虫の声のほうがひどく枯れてしまったことよ。

意訳

秋風に吹かれて野辺の花は萎れたが、それ以上に、虫の声のほうがすっかり弱々しくなってしまった。

語釈・文法注

かれ
(声が)「嗄れ」と(花が)「枯れ」を掛ける。

和歌

作者
具平親王(ともひらしんのう) 964–1009
村上天皇の皇子。中務卿を務めた。博学で詩歌にすぐれ、後中書王と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・510番
歌体
短歌
状況
詞書「枯れ行く野邊のきりぎりすを」(枯れていく野辺のこおろぎを詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「かれ」に「嗄れ」と「枯れ」を掛ける。

解説

具平親王の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、89頁(コマ54)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日