古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 499番

初雁の

凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

初雁の羽ばたく風が涼しくなるにつれて、誰が旅寝の衣を裏返さずにいられようか。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
凡河內躬恒(凡河内躬恒)
  1. 1初雁はつかり初雁はつかりはつかりののの初句
  2. 2羽は羽ははかぜかぜかぜ涼すず涼すずすずしくしくしく二句
  3. 3なるなべになるなべになるなべに三句
  4. 4たれかたれかたれか旅たび旅たびたび寢ね寢ねねののの四句
  5. 5衣ころも衣ころもころもかへさぬかへさぬかえさぬ結句

引用の仕方

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現代語訳

初雁の羽ばたく風が涼しくなるにつれて、誰が旅寝の衣を裏返さずにいられようか。

意訳

初雁が渡ってくるころ、その羽風も涼しくなった。旅寝をする人は、恋しい人を夢に見ようと衣を裏返して寝ることだろう。

語釈・文法注

衣かへす
衣を裏返して寝ると恋しい人を夢に見るという俗信。

和歌

作者
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・499番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

反語
反語。

解説

躬恒の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、87頁(コマ53)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日