古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 492番

さびしさは

後鳥羽院(ごとばいん)

寂しさは、深い山の秋の朝曇りの中で、霧に濡れてしおれる槇の下露よ。

作者
太上天皇(後鳥羽院)
  1. 1秋あき秋あきあきののの歌うた歌うたうたとてとてとて詞書
  2. 2さびしさはさびしさはさびしさは初句
  3. 3みみみ山やま山やまやまののの秋あき秋あきあきののの二句
  4. 4朝あさ朝あさあさ曇ぐも曇ぐもぐもりりり三句
  5. 5霧きり霧きりきりにしをるゝにしをるゝにしおるる四句
  6. 6槇まき槇まきまきののの下露したつゆ下露したつゆしたつゆ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕秋の歌として。

寂しさは、深い山の秋の朝曇りの中で、霧に濡れてしおれる槇の下露よ。

意訳

深い山の秋の朝、空は曇り、霧が立ちこめる。霧に濡れた槇の葉から露がしたたり落ちる。その景色こそが寂しさそのものだ。

語釈・文法注

槇の下露
槇の葉からしたたる露。

和歌

作者
後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・492番
歌体
短歌
状況
詞書「秋の歌とて」(秋の歌として)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

後鳥羽院の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、86頁(コマ53)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日