古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 489番

秋の夜は

源経信(みなもとのつねのぶ)

秋の夜は、衣をむしろの上に重ねて敷いても、月の光に及ぶものはない。

作者
大納言經信(源経信)
  1. 1月つき月つきつきののの歌うた歌うたうたとてよみとてよみとてよみ侍はべ侍はべはべりけるりけるりける詞書
  2. 2秋あき秋あきあきののの夜よ夜よよははは初句
  3. 3衣ころも衣ころもころもさむしろさむしろさむしろ二句
  4. 4襲かさ襲かさかさねてもねてもねても三句
  5. 5月つき月つきつきののの光ひかり光ひかりひかりににに四句
  6. 6しくものぞなきしくものぞなきしくものぞなき結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕月の歌として詠みました歌。

秋の夜は、衣をむしろの上に重ねて敷いても、月の光に及ぶものはない。

意訳

秋の夜は寒く、衣を重ねて敷いて寝ても、月の光を敷くほど美しいものはない。

語釈・文法注

さむしろ
むしろ。「寒し」を響かせる。
しく
「敷く」と「及く(及ぶ)」の掛詞。

和歌

作者
源経信(みなもとのつねのぶ) 1016–1097
源道方の子で、源俊頼の父。大納言に至り、大宰権帥として任地で没した。和歌・漢詩・管絃の三つにすぐれ、「三船の才」とたたえられた。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・489番
歌体
短歌
状況
詞書「月の歌とてよみ侍りける」(月の歌として詠みました歌)。

修辞

掛詞
「しく」に「敷く」と「及く」を掛ける。

解説

経信の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、86頁(コマ53)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日