古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 484番

千たびうつ

式子内親王(しょくしないしんのう)

何度も打つ砧の音に夢から覚めて、もの思いをする袖の涙の露が砕け散る。

詞書
「擣衣の心を」(前の歌と同じ詞書)
作者
式子内親王
  1. 1千ち千ちちたびうつたびうつたびゅうつ初句
  2. 2砧きぬた砧きぬたきぬたののの音おと音おとおとににに二句
  3. 3夢ゆめ夢ゆめゆめさめてさめてさめて三句
  4. 4物思ものおも物思ものおもものおもふふう袖そで袖そでそでののの四句
  5. 5露つゆ露つゆつゆぞぞぞ碎くだ碎くだくだくるくるくる結句

引用の仕方

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現代語訳

何度も打つ砧の音に夢から覚めて、もの思いをする袖の涙の露が砕け散る。

意訳

幾度となく打たれる砧の音に夢から覚める。もの思いに沈む袖の上で、涙の露が砕け散るように乱れる。

語釈・文法注

千たび
何度も。
砧
衣を打つための木や石の台。

和歌

作者
式子内親王(しょくしないしんのう) ?–1201
後白河天皇の皇女。賀茂の斎院を務めた。藤原俊成に和歌を学び、内に秘めた激しい情を静かな調べで詠んだ。『新古今和歌集』に女性歌人として最も多い四十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・484番
歌体
短歌
状況
詞書「擣衣の心を」(擣衣の心を詠んだ歌)。

解説

式子内親王の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、85頁(コマ52)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日