古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 481番

ふる鄕に

源経信(みなもとのつねのぶ)

古里で妻が衣を打っていることを、飛んで行く雁は、旅の空にいる夫にも鳴いて告げるのだろうか。

作者
大納言經信(源経信)
  1. 1擣衣たうい擣衣たういとういをををよみよみよみ侍はべ侍はべはべりけるりけるりける詞書
  2. 2ふるふるふる鄕さと鄕さとさとににに初句
  3. 3衣ころも衣ころもころもうつとうつとうつとははは二句
  4. 4ゆくゆくゆく雁かり雁かりかりややや三句
  5. 5旅たび旅たびたびののの空そら空そらそらにもにもにも四句
  6. 6鳴な鳴ななきてきてきて告つ告つつぐらむぐらむぐらむ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕擣衣を詠みました歌。

古里で妻が衣を打っていることを、飛んで行く雁は、旅の空にいる夫にも鳴いて告げるのだろうか。

意訳

古里では、旅に出た夫を思って妻が衣を打っている。空を渡る雁は、その様子を旅の空にいる夫に鳴いて知らせるのだろう。

語釈・文法注

擣衣
衣を砧で打つこと。

和歌

作者
源経信(みなもとのつねのぶ) 1016–1097
源道方の子で、源俊頼の父。大納言に至り、大宰権帥として任地で没した。和歌・漢詩・管絃の三つにすぐれ、「三船の才」とたたえられた。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・481番
歌体
短歌
状況
詞書「擣衣をよみ侍りける」(擣衣を詠みました歌)。

解説

経信の歌。漢詩の擣衣の詩の情趣をふまえる。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、84頁(コマ52)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日