古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 480番

秋とだに

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

秋だということさえ忘れようと思って眺める月の光なのに、なんとも意地悪く、衣を打つ音が聞こえてくることだ。

作者
藤原定家朝臣(藤原定家)
  1. 1千五百番せんごひやくばん千五百番せんごひやくばんせんごひゃくばん歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに詞書
  2. 2秋あき秋あきあきとだにとだにとだに初句
  3. 3忘わす忘わすわすれむとれむとれむと思おも思おもおもふふう二句
  4. 4月影つきかげ月影つきかげつきかげををを三句
  5. 5さもあやにくにさもあやにくにさもあやにくに四句
  6. 6うつうつうつ衣ころも衣ころもころもかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕千五百番歌合に詠んだ歌。

秋だということさえ忘れようと思って眺める月の光なのに、なんとも意地悪く、衣を打つ音が聞こえてくることだ。

意訳

秋の悲しさを忘れようと月を眺めているのに、あいにく砧の音が聞こえてきて、秋のもの悲しさを思い出させる。

語釈・文法注

あやにく
意地悪く、あいにく。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・480番
歌体
短歌
状況
詞書「千五百番歌合に」(千五百番歌合に詠んだ歌)。

解説

定家の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、84頁(コマ52)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日