新古今和歌集 巻第五 秋歌下 437番
下紅葉
下葉の紅葉が次々と散る山の夕時雨に、濡れながら独りで鹿が鳴いているのだろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕和歌所で男たちが歌を詠みました時に、「夕べの鹿」という題で詠んだ歌。
下葉の紅葉が次々と散る山の夕時雨に、濡れながら独りで鹿が鳴いているのだろうか。
意訳
夕暮れの時雨が降り、山の木々の下葉の紅葉がはらはらと散っている。その中で、鹿は濡れながら、妻を求めて独り鳴いているのだろう。
語釈・文法注
- 下紅葉
- 木の下のほうの葉の紅葉。
- かつちる
- 一方では散る。次々に散る。
和歌
- 作者
- 藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・437番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「和歌所にて、をのこども歌よみ侍りしに、夕鹿といふことを」(和歌所で男たちが歌を詠みました時に、「夕べの鹿」という題で詠んだ歌)。
解説
家隆の歌で、巻第五・秋歌下の巻頭歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、77頁(コマ48)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日