古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 426番

風わたる

藤原頼実(ふじわらのよりざね)

風が吹きわたる山田の番小屋を漏れてくる月の光は、稲穂の波に結んだ氷なのだろうか。

作者
前太政大臣(藤原頼実)
  1. 1元久元年げんきうぐわんねん元久元年げんきうぐわんねんげんきゅうがんねん八月十五夜はちぐわつじふごや八月十五夜はちぐわつじふごやはちがつじゅうごや、、、和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころにてにてにて田家見月でんかにつきをみる田家見月でんかにつきをみるでんかにつきおみるといふといふという事こと事ことことををを詞書
  2. 2風かぜ風かぜかぜわたるわたるわたる初句
  3. 3山田やまだ山田やまだやまだののの庵いほ庵いほいおををを二句
  4. 4もるもるもる月つき月つきつきややや三句
  5. 5穗ほ穗ほほ浪なみ浪なみなみにむすぶにむすぶにむすぶ四句
  6. 6氷こほり氷こほりこおりなるらむなるらむなるらむ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕元久元年八月十五夜、和歌所で「田家に月を見る」という題で詠んだ歌。

風が吹きわたる山田の番小屋を漏れてくる月の光は、稲穂の波に結んだ氷なのだろうか。

意訳

山田の番小屋から見ると、風に揺れる稲穂の波に月の光が映り、まるで穂の波に氷が張ったように白く光っている。

語釈・文法注

もる
「漏る」と、田を「守る」の掛詞。
穗浪
風に揺れる稲穂の波。

和歌

作者
藤原頼実(ふじわらのよりざね) 1155–1225
藤原経宗の子。太政大臣に至った。後鳥羽院の歌壇で正治百首などに出詠した。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・426番
歌体
短歌
状況
詞書「元久元年八月十五夜、和歌所にて田家見月といふ事を」(元久元年八月十五夜、和歌所で「田家に月を見る」という題で詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「もる」に「漏る」と「守る」を掛ける。
見立て
見立て。

解説

頼実の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、74頁(コマ47)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日