古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 352番

身にとまる

慈円(じえん)

わが身に残るもの思いを、荻の上葉の風の音に感じて、このごろは悲しい夕暮れの空だ。

詞書
「和歌所の歌合に、朝草花といふことを」(前の歌と同じ詞書)
作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1身み身みみにとまるにとまるにとまる初句
  2. 2思おも思おもおもひひいををを荻をぎ荻をぎおぎののの二句
  3. 3上葉うはば上葉うはばうわばにてにてにて三句
  4. 4此この此このこの頃ころ頃ころころかなしかなしかなし四句
  5. 5夕暮ゆふぐれ夕暮ゆふぐれゆうぐれののの空そら空そらそら結句

引用の仕方

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現代語訳

わが身に残るもの思いを、荻の上葉の風の音に感じて、このごろは悲しい夕暮れの空だ。

意訳

荻の上葉を吹く風の音を聞くと、身にしみついたもの思いがかき立てられ、このごろの夕暮れの空はとても悲しい。

語釈・文法注

思ひを荻
「思ひを置き」と「荻」の掛詞。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・352番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所の歌合に、朝草花といふことを」(和歌所の歌合で、「朝の草花」という題で詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「をき」に「置き」と「荻」を掛ける。
体言止め
体言止め。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、62頁(コマ41)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日