新古今和歌集 巻第四 秋歌上 340番
うす霧の
薄霧のかかった垣根の花が、朝露にしっとりと湿っている。秋は夕べがよいと、誰が言ったのだろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕崇徳院に百首歌を献上しました時の歌。
薄霧のかかった垣根の花が、朝露にしっとりと湿っている。秋は夕べがよいと、誰が言ったのだろうか。
意訳
秋の朝、薄霧に包まれた垣根の花が露にしっとりと濡れている。この美しさを見ると、秋は夕暮れがいちばんだと言ったのは誰だろうと思う。
語釈・文法注
- まがき
- 竹などで作った垣根。
- 朝じめり
- 朝露に湿ること。
和歌
- 作者
- 藤原清輔(ふじわらのきよすけ) 1104–1177
藤原顕輔の子。六条藤家の歌学を継ぎ、歌学書『袋草紙』『奥義抄』を著した。二条天皇の命で『続詞花和歌集』を撰んだが、天皇の死で勅撰集にならなかった。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・340番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「崇德院に百首の歌奉りし時」(崇徳院に百首歌を献上しました時の歌)。
修辞
- 本歌取り
- 「秋は夕暮れ」(枕草子)など、秋の夕べを最上とする考えをふまえる。
解説
清輔の歌。秋の朝の美しさを打ち出す。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、60頁(コマ40)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日