古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 320番

棚機の

小弁(こべん)

織女が渡る舟の梶ではないが、梶の葉に、幾秋書きつけてきただろうか、露の玉のような手紙を。

詞書
「七夕の歌とてよみ侍りける」(前の歌と同じ詞書)
作者
小辨(小弁)
  1. 1棚機たなばた棚機たなばたたなばたののの初句
  2. 2ととと渡わた渡わたわたるるる舟ふね舟ふねふねののの二句
  3. 3かちのかちのかちの葉は葉ははににに三句
  4. 4いくいくいく秋あき秋あきあきかきつかきつかきつ四句
  5. 5露つゆ露つゆつゆののの玉章たまづさ玉章たまづさたまずさ結句

引用の仕方

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現代語訳

織女が渡る舟の梶ではないが、梶の葉に、幾秋書きつけてきただろうか、露の玉のような手紙を。

意訳

七夕には梶の葉に歌を書いて星に供える。幾年の秋、こうして梶の葉に露の玉のような便りを書いてきたことだろう。

語釈・文法注

かちの葉
梶の木の葉。七夕に歌を書いて供えた。舟の「楫(かぢ)」を掛ける。
玉章
手紙。

和歌

作者
小弁(こべん) 生没年未詳(十一世紀)
越前守藤原懐尹の娘とされる。後朱雀天皇の皇女祐子内親王に仕えた女房歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・320番
歌体
短歌
状況
詞書「七夕の歌とてよみ侍りける」(七夕の歌として詠みました歌)。

修辞

掛詞
「かぢ」に「楫」と「梶」を掛ける。
体言止め
体言止め。

解説

小弁の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、57頁(コマ38)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日