古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 297番

秋はたゞ

越前(えちぜん)

秋にはただ心から置く夕露なのに、袖の外に置くものだと思っていたことよ。

詞書
「千五百番歌合に」(前の歌と同じ詞書)
作者
越前
  1. 1秋あき秋あきあきはははたゞたゞただ初句
  2. 2心こころ心こころこころよりおくよりおくよりおく二句
  3. 3夕ゆふ夕ゆふゆう露つゆ露つゆつゆををを三句
  4. 4袖そで袖そでそでのののほかともほかともほかとも四句
  5. 5思おも思おもおもひけるかなひけるかないけるかな結句

引用の仕方

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現代語訳

秋にはただ心から置く夕露なのに、袖の外に置くものだと思っていたことよ。

意訳

秋の夕暮れに袖を濡らす露は、外から置くのではなく、心の悲しみからこぼれる涙だった。それなのに、露は袖の外に置くものと思っていた。

語釈・文法注

心よりおく
心から置く。涙を露にたとえる。

和歌

作者
越前(えちぜん) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀前半)
大中臣公親の娘。式子内親王に仕え、のち後鳥羽院に仕えた女房。千五百番歌合などに出詠した。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・297番
歌体
短歌
状況
詞書「千五百番歌合に」(千五百番歌合に詠んだ歌)。

解説

越前の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、53頁(コマ36)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日