古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第三 夏歌 242番

五月闇

慈円(じえん)

五月闇の短い夜のうたた寝で、花橘の香りが、袖に涼しく感じられる。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1五十首ごじつしゆ五十首ごじつしゆごじっしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき詞書
  2. 2五月さつき五月さつきさつき闇やみ闇やみやみ初句
  3. 3短みじか短みじかみじかききき夜半よは夜半よはよわののの二句
  4. 4轉寢うたたね轉寢うたたねうたたねににに三句
  5. 5花はな花はなはな橘たちばな橘たちばなたちばなののの四句
  6. 6袖そで袖そでそでにすゞしきにすゞしきにすずしき結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕五十首歌を献上した時の歌。

五月闇の短い夜のうたた寝で、花橘の香りが、袖に涼しく感じられる。

意訳

五月闇の短い夏の夜、うたた寝をしていると、袖に花橘の香りが涼しく漂ってくる。

語釈・文法注

五月闇
梅雨のころの暗い夜。
轉寢
うたた寝。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第三・夏歌・242番
歌体
短歌
状況
詞書「五十首の歌奉りし時」(五十首歌を献上した時の歌)。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、43頁(コマ31)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日