古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第三 夏歌 198番

時鳥

白河院(しらかわいん)

ほととぎすの、まだ打ち解けない忍び音は、来ない人を待っている私だけが聞いている。

作者
白河院御製(白河院)
  1. 1待客聞時鳥まらうどをまちてほととぎすをきく待客聞時鳥まらうどをまちてほととぎすをきくまろうどをまちてほととぎすをきくといへるといへるといえる心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2時鳥ほととぎす時鳥ほととぎすほととぎす初句
  3. 3まだうちとけぬまだうちとけぬまどうちとけぬ二句
  4. 4忍音しのびね忍音しのびねしのびねははは三句
  5. 5來こ來ここぬぬぬ人ひと人ひとひとををを待ま待ままつつつ四句
  6. 6われのみぞわれのみぞわれのみぞ聞き聞ききくくく結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「客を待ちて時鳥を聞く」という題で詠んだ歌。

ほととぎすの、まだ打ち解けない忍び音は、来ない人を待っている私だけが聞いている。

意訳

ほととぎすが、まだ声をひそめて忍び音で鳴いている。その小さな声は、来ない人を待って眠らずにいる私だけが聞いている。

語釈・文法注

忍音
ほととぎすが初夏に、声をひそめて鳴く声。
うちとけぬ
まだ打ち解けない。

和歌

作者
白河院(しらかわいん) 1053–1129
第七十二代天皇。譲位後に院政を始めた。和歌を好み、源俊頼に『金葉和歌集』の撰集を命じ、藤原通俊に『後拾遺和歌集』を撰ばせた。
出典
『新古今和歌集』巻第三・夏歌・198番
歌体
短歌
状況
詞書「待客聞時鳥といへる心を」(「客を待ちて時鳥を聞く」という題で詠んだ歌)。

解説

白河院の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、36頁(コマ28)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日