新古今和歌集 巻第二 春歌下 131番
山高み
山が高いので、岩の根元の桜が散るときは、天人が天の羽衣で岩をなでているのだと見えることだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕百首歌を召された時の、春の歌。
山が高いので、岩の根元の桜が散るときは、天人が天の羽衣で岩をなでているのだと見えることだ。
意訳
高い山の岩根の桜が散る様子は、天人が羽衣で岩をなでているかのように見える。仏教の、天人が羽衣で岩をなでて岩がすり減るまでの長い時間(劫)の説話をふまえる。
語釈・文法注
- 天の羽衣
- 天人が着る衣。
- なづる
- なでる。
和歌
- 作者
- 崇徳院(すとくいん) 1119–1164
第七十五代天皇。保元の乱(1156)に敗れて讃岐に配流され、その地で没した。和歌を好み、『久安百首』を詠進させ、六番目の勅撰集『詞花和歌集』の撰集を命じた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二・春歌下・131番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「百首の歌めしたる時、春の歌」(百首歌を召された時の、春の歌)。
修辞
- 見立て
- 散る桜を天の羽衣に見立てる。
解説
崇徳院の『久安百首』での作。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、23頁(コマ21)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日