新古今和歌集 巻第二 春歌下 126番
ながむとて
もの思いにふけって眺めるというので、花にもすっかり慣れ親しんでしまったので、散って別れることがかえって悲しいことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
もの思いにふけって眺めるというので、花にもすっかり慣れ親しんでしまったので、散って別れることがかえって悲しいことだ。
意訳
花を眺めてはもの思いにふける日々を送るうちに、すっかり花に親しんでしまった。だからこそ、散っていく別れがいっそう悲しい。
語釈・文法注
- ながむとて
- 眺めるというので。
- いたく
- ひどく。
- 馴れぬれば
- 慣れ親しんでしまったので。
和歌
- 作者
- 西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二・春歌下・126番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 係り結び
- 「別れこそ悲しかりけれ」。
解説
西行の歌。花をひたすら愛した西行らしい一首。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、22頁(コマ21)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日