新古今和歌集 巻第二 春歌下 121番
時しもあれ
ほかに時もあろうに、田の面の雁との別れまでもが、花の散るころの吉野の里で重なることだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕百首歌を召された時の、春の歌。
ほかに時もあろうに、田の面の雁との別れまでもが、花の散るころの吉野の里で重なることだ。
意訳
花が散って悲しい吉野の里に、よりによって雁が北へ帰っていく別れまで重なった。春の終わりの寂しさが重なり合う。
語釈・文法注
- 時しもあれ
- ほかに時もあろうに。よりによって。
- たのむの雁
- 田の面にいる雁。
和歌
- 作者
- 源具親(みなもとのともちか) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀前半)
源師光の子で、宮内卿の兄。和歌所の寄人として、後鳥羽院の歌壇で千五百番歌合などに出詠した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二・春歌下・121番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「百首の歌召しゝ時、春の歌」(百首歌を召された時の、春の歌)。
修辞
- 体言止め
- 「みよし野の里」。
解説
源具親の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、22頁(コマ21)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日