新古今和歌集 巻第二 春歌下 117番
櫻ちる
桜の散る春の山辺はつらいことだ。俗世を逃れようとしてやって来たかいもなくて。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
桜の散る春の山辺はつらいことだ。俗世を逃れようとしてやって来たかいもなくて。
意訳
世の中のつらさを逃れようと山に入ったのに、春の山辺では桜が散って、かえってつらい思いをする。山に入ったかいがない、と嘆く。
語釈・文法注
- 憂かりけり
- つらいことだ。
- 遁れにと
- 逃れるために。
- かひもなく
- かいもなく。
和歌
- 作者
- 恵慶法師(えぎょうほうし) 生没年未詳(十世紀後半)
播磨の国分寺の講師を務めた僧。河原院の安法法師のもとに集まった歌人たちと交わった。中古三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二・春歌下・117番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
解説
作者の恵慶は平安中期の僧で、百人一首47番の作者。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、21頁(コマ20)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日