古典ライブラリー

万葉集 巻第二十 4436番

闇の夜の 行く先知らず

作者未詳

昔、交替して派遣された防人の歌。闇夜のように行く先も知らずに行く私に、いつお帰りになるのかと尋ねたあの子よという歌。

闇夜の道を行く防人と、別れ際に問いかける女

題詞昔年相替りし防人の歌一首

  1. 1闇やみ闇やみやみののの夜よ夜よよののの夜未乃欲能
  2. 2行ゆ行ゆゆくくく先さき先さきさき知し知ししらららずずず由久左伎之良受
  3. 3行ゆ行ゆゆくくく吾われ吾われわれををを由久和禮乎
  4. 4何時いつ何時いついつ來き來ききまさまさまさむむんととと伊都伎麻左牟等
  5. 5問と問ととひひいししし兒こ兒ここらららはははももも登比之古良波母

引用の仕方

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現代語訳

闇夜のように行く先も知らずに行く私に、いつお帰りになるのかと尋ねたあの子は、ああ。

意訳

行く先もわからない防人の旅に出る夫に、いつ帰るのかと尋ねた妻の言葉を思い出して詠んだ歌である。

語釈・文法注

文法・本文

闇の夜の
「行く先知らず」にかかる序。
兒らはも
あの子は、ああ。

和歌

作者
作者未詳
出典
『万葉集』巻第二十・部立なし・4436番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
作者未詳(時代を問わない)
状況
昔年の防人の歌。

修辞

序詞
「闇の夜の」が「行く先知らず」を導く。

解説

作者は伝わらない。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』下巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、739頁(コマ162)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』下巻 岩波書店、昭和5年(1930)、873頁(コマ200)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日