古典ライブラリー

万葉集 巻第十四 3360番

伊豆の海に 立つ白波の

作者未詳

伊豆国の相聞歌一首。伊豆の海に立つ白波が絶えずあるように、ずっと続けていこうと思うのに、どうして心を乱しはじめようか、と変わらぬ思いを誓う歌。

伊豆の海に白波が立ち、岸に寄せている

題詞東歌(相聞)伊豆國

  1. 1伊豆いづ伊豆いづいずののの海うみ海うみうみににに伊豆乃宇美爾
  2. 2立た立たたつつつ白しら白しらしら波なみ波なみなみののの多都思良奈美能
  3. 3在あ在あありりりつつつつつつももも安里都追毛
  4. 4繼つ繼つつぎぎぎなむなむなんものものものををを都藝奈牟毛能乎
  5. 5亂みだ亂みだみだれれれ始し始ししめめめめめめややや美太禮志米梅楊

引用の仕方

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現代語訳

伊豆の海に立つ白波が絶えずあるように、このままずっと続けていこうと思うのに、どうして心を乱しはじめたりしようか。

意訳

伊豆の海に絶え間なく立つ白波を序として、二人の仲をこのまま続けていこう、心を乱したりはしないと誓う歌である。

語釈・文法注

文法・本文

在りつつも
このままずっと。
繼ぎなむ
続けていこう。
亂れ始めめや
どうして乱れはじめようか、乱れはしない。

和歌

作者
作者未詳
出典
『万葉集』巻第十四・相聞・3360番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
作者未詳(時代を問わない)
状況
東歌の相聞。作者未詳。伊豆国の歌。

修辞

序詞
「伊豆の海に立つ白波の」が「在りつつも」を導く。

解説

或本の歌は、白雲が絶えるように仲が途絶えがちなことを嘆く形になっている。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』下巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、530頁(コマ58)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』下巻 岩波書店、昭和5年(1930)、613頁(コマ70)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日