古典ライブラリー

万葉集 巻第十 2167番

秋の野の 尾花が末に

作者未詳

秋の野の尾花の穂先で鳴くもずの声を聞いているだろうか、ひたすら私を待っている妻は。もずを詠んだ歌。

秋の野の尾花の穂先にもずがとまって鋭く鳴いている

題詞(鳥を詠める)

  1. 1秋あき秋あきあきののの野ぬ野ぬぬののの秋野之
  2. 2尾を尾をお花ばな花ばなばなががが末うれ末うれうれににに草花我末
  3. 3鳴な鳴ななくくく百舌鳥もず百舌鳥もずもずののの鳴舌百鳥
  4. 4聲こゑ聲こゑこえ聞き聞ききくくくらむらむらんかかか音聞濫香
  5. 5片かた片かたかた待ま待ままつつつ吾わぎ吾わぎわぎ妹も妹もも片聞吾妹

引用の仕方

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現代語訳

秋の野の尾花の穂先で鳴いているもずの声を、聞いているだろうか。ひたすら私を待っている妻は。

意訳

秋の野の尾花の穂先で鋭く鳴くもずの声を、家で自分の帰りを待っている妻も聞いているだろうかと、離れている妻を思いやる歌である。

語釈・文法注

文法・本文

尾花
すすきの穂。
片待つ
ひたすら待つ。

和歌

作者
作者未詳
出典
『万葉集』巻第十・雑歌・2167番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
作者未詳(時代を問わない)
状況
秋の雑歌。もずを詠んだ歌。

修辞

推量
「聲聞くらむか」と、遠くにいる妻の様子を思いやる。

解説

もずは秋に高い所で鋭く鳴く鳥で、秋の訪れを告げる。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、405頁(コマ206)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、463頁(コマ237)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日