古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1641番

沫雪に 降らえて咲ける

角広弁(つののこうべん)

沫雪に降られて咲いている梅の花を、あなたのもとへ送ったら、雪になぞらえて見てくれるだろうか。角広弁の雪と梅の歌。

雪の積もった梅の枝を、男が使いに託そうとしている

題詞角朝臣廣辨の雪の梅の歌一首

  1. 1沫あわ沫あわあわ雪ゆき雪ゆきゆきににに沫雪爾
  2. 2降ふ降ふふらららえええててて咲さ咲ささけけけるるる所落開有
  3. 3梅うめ梅うめうめののの花はな花はなはな梅花
  4. 4君きみ君きみきみがががりりり遣や遣ややらららばばば君之許遣者
  5. 5よそへよそへよそえてててむむんかもかもかも與曾倍弖牟可聞

引用の仕方

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現代語訳

沫雪に降られて咲いている梅の花を、あなたのもとへ送ったら、なぞらえて見てくれるだろうか。

意訳

雪をかぶって咲く梅を恋人に贈ったら、私になぞらえて見てくれるだろうかと、思いを託している。

語釈・文法注

文法・本文

君がり
あなたのもとへ。
よそへてむ
なぞらえるだろう。

和歌

作者
角広弁(生没年未詳)
奈良時代の官人。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1641番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第3期(710〜733年(平城京遷都〜山上憶良の没年ごろ))
状況
角広弁の雪と梅の歌。

解説

梅を贈って思いを伝える、風雅な恋の歌である。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、334頁(コマ171)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、377頁(コマ194)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日