古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1470番

もののふの 石瀨の杜の

刀理宣令(とりのせんりょう)

石瀬の杜のほととぎすよ、今鳴いてくれないか、山の陰で。刀理宣令の歌。

山陰の森の中、ほととぎすの声を待って男が耳を澄ましている

題詞刀理宣令の歌一首

  1. 1もののふもののふもののふののの物部乃
  2. 2石瀨いはせ石瀨いはせいわせののの杜もり杜もりもりののの石瀨之社乃
  3. 3ほととぎすほととぎすほととぎす霍公鳥
  4. 4今いま今いまいまももも鳴な鳴ななかかかぬぬぬかかか今毛鳴奴香
  5. 5山やま山やまやまのののととと陰かげ陰かげかげににに山之常影爾

引用の仕方

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現代語訳

(もののふの)石瀬の杜のほととぎすよ、今鳴いてくれないものか。山の陰で。

意訳

石瀬の杜のほととぎすに、今すぐにでも山陰で鳴いてほしいと願っている。

語釈・文法注

文法・本文

鳴かぬか
鳴かないものか、鳴いてほしい。

和歌

作者
刀理宣令(生没年未詳)
奈良時代の官人・文人。漢詩も残す。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1470番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
作者未詳(時代を問わない)
状況
刀理宣令の歌。

修辞

枕詞
「もののふの」が「石瀨」にかかる。

解説

伊波瀬(石瀬)の杜は、ほととぎすの名所として巻第八にくり返し登場する。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、310頁(コマ159)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、348頁(コマ180)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日