古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1469番

あしひきの 山ほととぎす

沙弥(さみ)

山のほととぎすよ、お前が鳴くと、家にいる妻のことがいつも思われる。沙弥のほととぎすの歌。

山中でほととぎすが鳴き、旅の僧が家の方角を振り返っている

題詞沙彌の霍公鳥の歌一首

  1. 1あしひきあしひきあしひきののの足引之
  2. 2山やま山やまやまほととぎすほととぎすほととぎす山霍公鳥
  3. 3汝な汝ななががが鳴な鳴ななけけけばばば汝鳴者
  4. 4家いへ家いへいえなるなるなる妹いも妹いもいもししし家有妹
  5. 5常つね常つねつねににに思おも思おもおもほほおゆゆゆ常所思

引用の仕方

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現代語訳

(あしひきの)山のほととぎすよ。お前が鳴くと、家にいる妻のことが、いつも思われる。

意訳

旅先の山で聞くほととぎすの声に、家に残してきた妻を思い出す歌である。

語釈・文法注

文法・本文

妹し
「し」は強め。

和歌

作者
沙弥(生没年未詳)
名は伝わらない僧。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1469番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
作者未詳(時代を問わない)
状況
沙弥のほととぎすの歌。

修辞

枕詞
「あしひきの」が「山」にかかる。

解説

ほととぎすの声は、離れた人への思いをかき立てるものとして詠まれた。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、310頁(コマ159)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、348頁(コマ180)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日