古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1443番

霞立つ 野の上の方に

丹比乙麻呂(たじひのおとまろ)

霞の立つ野の上の方に行ってみたら、鶯が鳴いた。春になったらしい。丹比乙麻呂の歌。

霞のかかる春の野の高みで、若者が鶯の声に耳を傾けている

題詞丹比眞人乙麻呂の歌一首

  1. 1霞かすみ霞かすみかすみ立た立たたつつつ霞立
  2. 2野ぬ野ぬぬののの上うへ上うへうえののの方かた方かたかたににに野上乃方爾
  3. 3行ゆ行ゆゆきききしかしかしかばばば行之可波
  4. 4うぐひすうぐひすうぐいす鳴な鳴ななきききつつつ鶯鳴都
  5. 5春はる春はるはるににになるなるなるらしらしらし春爾成良思

引用の仕方

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現代語訳

霞の立つ野の上の方に行ったところ、鶯が鳴いた。春になったらしい。

意訳

霞の立つ野に出かけてみると、鶯が鳴いていた。いよいよ春になったのだと、季節の訪れを喜んでいる。

語釈・文法注

文法・本文

行きしかば
行ったところ。

和歌

作者
丹比乙麻呂(生没年未詳)
丹比屋主の第二子。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1443番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第4期(733〜759年(〜万葉集の最後の歌))
状況
丹比乙麻呂の春の歌。

解説

前の父屋主の歌と並べて載せられている。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、306頁(コマ157)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、343頁(コマ177)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日