万葉集 巻第三 369番
もののふの 臣の壯士は
朝廷に仕える男子というものは、大君のご命令のままに従うものだと聞いています。368番の石上大夫の嘆きに答えて励ました歌。
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題詞和ふる歌一首
現代語訳
朝廷に仕える臣下の男子は、大君の任命のままに従うものだと聞いています。
意訳
368番で石上大夫が、大君の命令で遠い任地へ向かう旅を詠んだのに対し、朝廷に仕える男子とはそういうものですと、その覚悟をたたえて励ましている。
語釈・文法注
文法・本文
- 任のまにまに
- 「任(まけ)」は任命。任命のままに。
- 聞くと云ふものぞ
- 命令を聞いて従うものだという。
和歌
- 作者
- 作者未詳
- 出典
- 『万葉集』巻第三・雑歌・369番
- 歌体
- 短歌(五七五七七)
- 時期
- 第3期(710〜733年(平城京遷都〜山上憶良の没年ごろ))
- 状況
- 368番の石上大夫の歌に答えた歌。作者は未詳だが、笠金村の歌集に出るという。
解説
官人としての心構えを述べた歌で、旅の嘆きを公の務めの誇りへと転じている。笠金村が石上乙麻呂に従って越前へ赴いたとき、乙麻呂の歌に答えたものと考えられている。
関連
出典
- 底本
- 佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、109頁(コマ58)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 原文
- 佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、110頁(コマ61)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日