古今和歌集 墨滅歌 墨滅歌(巻第十 物名) 1101番
杣人は
杣人は宮殿の材木を引いているらしい。山の山びこが呼び響いている。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕蜩。
杣人は宮殿の材木を引いているらしい。山の山びこが呼び響いている。
意訳
山に響く声を、宮木を引く杣人の声と聞く。題の「ひぐらし」を「宮木ひくらし」に隠して詠む物名の歌。
語釈・文法注
- ひぐらし
- 蜩。物名の題。
- 杣人
- 木こり。
- 宮木
- 宮殿を造る材木。
- とよむ
- 鳴り響く。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』墨滅歌・墨滅歌(巻第十 物名)・1101番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「ひぐらし」(蜩)。
修辞
- 物名
- 「ひくらし」に「ひぐらし」を隠す。
解説
紀貫之の歌。墨滅歌は、古今集の諸本で墨で消された歌を集めて巻末に別に書いたもの。この歌は巻第十物名の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、204頁(コマ115)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日