古今和歌集 巻第十八 雑歌下 991番
故郷は
故郷の都は昔見たようではない。斧の柄が朽ちるほど長い時を過ごした筑紫こそが恋しい。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕筑紫にいた時、通い続けて碁を打っていた人のもとに、京に帰ってきて贈った歌。
故郷の都は昔見たようではない。斧の柄が朽ちるほど長い時を過ごした筑紫こそが恋しい。
意訳
碁に夢中になるうちに斧の柄が朽ちたという中国の故事をふまえ、筑紫で碁を打った日々を懐かしむ。
語釈・文法注
- 斧の柄のくちし所
- 仙人の碁を見ているうちに斧の柄が朽ちた、という故事による。
和歌
- 作者
- 紀友則(きのとものり) ?–905?
『古今和歌集』の撰者の一人で、紀貫之の従兄。大内記などを務めたが、集の完成を待たずに亡くなり、巻第十六に貫之・壬生忠岑の哀悼の歌がある。のびやかで格調のある歌風で知られる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十八・雑歌下・991番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「つくしに侍りける時にまかり通ひつつ碁うちける人の許に京に歸りまうできてつかはしける」(筑紫にいた時、通い続けて碁を打っていた人のもとに、京に帰ってきて贈った歌)。
解説
紀友則の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、179頁(コマ103)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日