古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十六 哀傷歌 838番

明日知らぬ

紀貫之(きのつらゆき)

明日をも知れない我が身だとは思うけれど、まだ日の暮れないうちの今日は、亡くなった人こそが悲しく思われる。

作者
貫之(紀貫之)
  1. 1紀き紀きき友則とものり友則とものりとものりががが身み身みみまかりにけるまかりにけるまかりにける時とき時ときときよめるよめるよめる詞書
  2. 2明日あす明日あすあす知し知ししらぬらぬらぬ初句
  3. 3我わ我わわががが身み身みみととと思おも思おもおもへどへどえど二句
  4. 4暮く暮くくれぬれぬれぬ間ま間ままののの三句
  5. 5今日けふ今日けふきょうははは人ひと人ひとひとこそこそこそ四句
  6. 6悲かな悲かなかなしかりけれしかりけれしかりけれ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕紀友則が亡くなった時に詠んだ歌。

明日をも知れない我が身だとは思うけれど、まだ日の暮れないうちの今日は、亡くなった人こそが悲しく思われる。

意訳

自分もいつ死ぬかわからないが、今日は友を失った悲しみがまさる。

語釈・文法注

暮れぬ間
日が暮れない間。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十六・哀傷歌・838番
歌体
短歌
状況
詞書「紀友則が身まかりにける時よめる」(紀友則が亡くなった時に詠んだ歌)。

解説

紀貫之の歌。古今集撰者の一人、友則の死を悼む。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、148頁(コマ87)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日